双極性障害
双極性障害は、感情の波が極端に変動する精神疾患であり、うつ状態と躁状態(ハイな気分)を繰り返すことが特徴です。一般的には20代から30代にかけて発症し、世界中で多くの人がこの疾患に悩まされています。
症状について
・躁状態
気分が異常に高揚し、エネルギーが過剰になる時期です。この期間中、自信に満ち、非常に社交的になり、突発的な行動をとることがあります。例えば、無謀な買い物、リスクの高い投資、睡眠不足でも疲れを感じないなどの症状が見られます。周囲とのトラブルや事故が起きやすい時期でもあります。
・うつ状態
気分が著しく落ち込み、無力感や絶望感を抱く時期です。患者は興味を失い、日常的な活動に対する意欲が低下します。また、集中力の低下、食欲の変化、睡眠障害、場合によっては希死念慮を生じることもあります。
当院で行う治療について
双極性障害の治療は薬物療法と精神療法が主体となります。
①薬物療法
抗精神病薬と気分安定薬を中心とした治療になります。近年では副作用の少ない薬も増えています。当院では、『日本うつ病学会診療ガイドライン 双極性障害(双極症)2023』に基づいて治療を行います。
②精神療法
当院での双極性障害への精神療法は心理教育がメインとなります。双極性障害とはどういったものなのかということを知っていただき、病気を受け入れコントロールしていくことを目指します。『眠りと気分の記録表』を用いるなどして、自身の症状を客観的に捉えるように手助けいたします。
※精神科の病気は個別性が高く一律な治療は難しいため、こちらの内容は当該患者様全てに上記の診療を保証するものではありません。
【参考文献】